こんにちは。
陽美堂オーナーの柳原剛志です。
今日は少し、薬膳についてのお話をしたいと思います。
中国では、薬食同源という言葉があるように、薬とは食事から生まれるものと考えられてきました。
中華料理屋でパネル等で書いてあるところもありますよね。
この理論をもとに考えられた膳食のことを一般的に薬膳といいます。
原始時代は、食中毒がよく発生し、それを治療すべく、鍼灸・漢方薬などが発達しましたが、
同時に食物の研究も発達を遂げました。
『素問(臓気法時論篇)』 (←専門書のことです)
では、
「五穀(穀類)は五臓を養い、五果(果物)は五臓の働きを助ける。
五畜(肉類)は五臓を補い、五菜(野菜)は、五臓を充実させる。
このように多くの食材を、組み合わせ陰陽バランスを考え食し、身体の精気を補うことができる。」
と、
薬膳の作用を明確に解説しています。
最近は、身体に有効な食事を、すべて薬膳という場合が多いですが、
厳密には、食用・食養・食療・薬膳という4種類に分類されます。
食用 : 季節や場所、環境などに応じて栄養バランスの取れた食事
食養 : 美肌・ダイエット・老化防止など、目的を持った食事
食療 : 不調の改善を目的とした食事で、弁証論治に基づいた膳食
薬膳 : 食療の状態からさらに生薬を加えて作った病気を治すための膳食
食療は、病中・虚弱時の回復食であり、
薬膳は、健康維持、病気の予防・治療効果がある食事のため、
薬膳は食療よりも強い効果が期待できます。
食材や生薬には、五性(四気)と五味(六味)という基本的な特性があり、
季節や身体の体質、食材のバランスなどが重要なポイントになってきます。
五性や五味については、またブログに書きます。
今回はここまで。